初心者だから失敗したくない!株式投資の銘柄の選び方|利益を出すにはどうしたらいいの?

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資産運用の方法にはさまざまなものがあります。中でも、短期間で多くのリターンを得られる可能性があり、運用方法としてメジャーなのが、株式投資です。

しかし、興味があっても購入まで踏み切れない人は多く、株取引になかなか手が出せない人に共通するのが、「どんな株を買えば良いのか」ということ。

1つの株式を買うにしても最低購入金額が10万円以上、100万円以上という株もあり、「株価が下がって損が出たら」と考えると購入をためらってしまう人もいます。

この記事では、「どのように株を選べば良いか」「ほかの人はどんな基準で選んでいるのか」、初心者だからこそ知っておきたい株式の選び方を紹介します。

まずは株式投資の基本を押さえよう

株式投資の選び方の前に、まずは簡単に株式についておさらいしておきましょう。

株式とは

企業が事業を始めるには膨大な資金が必要となることがあります。金融機関から融資を受けて(借入金)資金調達する方法もありますが、企業の財政状況によっては十分に借り入れができるとは限りません。

そこで資金調達の方法として生まれたのが、株式会社に認められる「株式」による資金調達です。企業は株式を発行し、株式を購入した人(株主)から購入額に応じた資金調達を図ります。

株式を購入する株主のメリットは、株式を保有している間、企業の利益の一部からリターンが得られることです。リターンである配当金以外にも株式を保有するメリットがあり、個人で株式を売買したり保有したりする投資方法を、「株式投資」といいます。

株の取引単位 

国内株式の場合、売買の最低取引単位は100株と決められています。株式を購入するには最低でも100株分の資金を用意しなければならないため、1株3,000円なら最低30万円、1株15,000円なら150万円は必要です。

中には小型株といって100株5万円前後で取引できるものもありますが、初期投資額は決して少額とはいえないため、初心者にはハードルが高いかもしれません。

証券会社の中には、単元未満株(ミニ株)を扱っているところもありますので、ミニ株の購入ができる証券会社でスタートするのも株式投資の方法の1つです。

国内株でスタートする場合は取引単位にも気を配って取引を始めると良いです。

取引可能時間 

株式投資は、上場されている株に投資するのが一般的です。上場株式を扱う、日本の金融商品取引所として有名なのが、東証(東京証券取引所)1部、東証2部、東証マザーズ、東証JASDAQ(ジャスダック)。

いずれも取引可能時間は、年末年始や土日祝を除く、平日の9:00~11:30と12:30~15:00です。

売買の注文自体はネット証券ではいつでも可能ですが、取引時間外では株価の動きはありません。

株式投資と手数料

株式の売買では、証券会社などに支払う手数料が発生することがあります。

ネット型の証券会社の場合、1注文ごと、約定金額に応じて、定額制など、複数のプランから取引手数料のタイプを選択できることが多いです。

現物取引と信用取引

通常の株式の売買を現物取引といいます。信用取引は、証券会社から資金や株を借りて売買する取引で、証券会社に預け入れた保証金のだいたい3倍程度の取引が可能になります。

少ない資産でも投資できるメリットがありますが、証券会社もリスクを負うことになるため、証券口座開設とは別に信用取引口座の開設が必須です。投資経験、保有資産も審査された上で、条件を満たせば信用取引ができます。

大きなリターンが望める一方でリスクも大きくなりますし、投資経験が必要な取引となりますので、投資初心者は現物取引をベースに考えるのが良いでしょう。

配当金、株主優待、売却益とは?株式投資のメリットと注意点

なぜ株式投資をするのか、株式投資のメリットを整理しておきましょう。

株式投資のメリット1.配当金

株式投資のメリットの1つは、配当金(インカムゲイン)です。配当金は、企業の利益の一部を株主に現金として還元するもの。企業の業績によっては配当金が発生しないこともありますが、株を保有している限りは配当金を得る権利が株主にはあります。

株式投資のメリット2.株主優待

株主優待は、配当金と別に、商品や商品券などとして、株主に利益の一部を還元するものです。上場しているすべての企業で株主優待の扱いがあるわけではありません。

株主の優待の内容はさまざまで、企業の生産・販売する商品、カタログ、ギフトカードなどがあります。株主優待のある企業では、保有株数に応じて、株主優待の内容を充実させているところも多いです。

株主投資のメリット3.売却益

上場株式は、国際情勢、企業の決算、業界の状況など、さまざまな要因で価値が上ったり、下がったりします。売却益(キャピタルゲイン)は、株式購入時よりも高い価格のときに株式を売却することで得られる利益のことです。

株の値上がり、値下がりはどの株を買うかで異なりますが、配当金よりも売却益による利益の方がリターンは大きくなる可能性があります。

株式投資のリスク

配当金に売却益、株主優待と魅力的な株式投資ですが、メリットばかりではありません。

株式投資には、購入時よりも株価が下がるリスク、保有する株式を発行する企業が倒産するリスクなどもあります。株式投資のリスクを理解した上で、投資を始めることが大切です。

初心者におすすめの銘柄の選び方

銘柄とは、取引をする株式の名称。株式投資をこれから始めたい場合、どのように投資する株式を選ぶと良いのでしょう。

この項では、株式投資初心者におすすめの投資先の選び方を3つ紹介します。

身近なところから考える

普段から利用しているお店やサービスから投資する株式を選ぶ方法です。

普段利用しているような信頼している会社なら、それなりの人気もあると考えて投資先の候補に入れます。加えて、候補先の企業が公表している財務諸表などを見て、業績が順調かもよく確認しておくと良いでしょう。

身近なところから候補を見つけ、さらに業績を確認して業績が伸び悩んでいる会社を避けることで、安定して利益を得られる可能性が高まります。

得意な業界から考える

情報の集めやすさ、ベースとしての知識がある点で、勤務先の属する業界など、得意な業界から投資先を考える方法もあります。

得意な業界から考えるメリットは、ほかの業界と比べて将来が見通しやすいこと、さまざまな情報を得やすいことです。

小型株から始める

株式には、大型株といって1株当たりの株価が高いものがあります。大型株は安定して利益を上げている企業も多いですが、保有するのにそれなりの資金が必要で、株式投資初心者にはハードルが高いです。初心者であるほど、失敗したくない思いが強いためです。

大型株購入のリスクで株式投資をためらうなら、小型株といわれる少額でも投資できるものから始めてみるのも良いでしょう。

大型株のような安定さには欠けますが、5万円以下でも購入できるような小型株の中には優良なものもあり、長期保有することで成長して株価が高騰するものもあります。

小型株から始めて、株式投資とはどのようなものか、まず体験してみるのも初心者にはおすすめです。

そのほかの株式投資の選び方

初心者におすすめの株式投資の選び方を紹介しましたが、ほかにもさまざまな観点から投資先を選ぶ方法があります。

1.成長株から選ぶ

今後成長が期待される株、成長株(グロース株)を投資先に選ぶ方法です。

成長株に投資する魅力は、今後注目を集めたり、話題になったりすることで、一気に株価が上がる可能性があること。株価が高騰した時点で売却することによって、多額の売却益を得られる期待がもてます。

しかし、難しいのは成長株を見つけること。売却益による収入に夢がある一方で、成長株を探したり、絞ったりすることは株式投資に慣れた人でも難しいところがあります。

成長株と見込まれる株式を探すには、できるだけ順調に売上や経常利益(特別な損益を除いた会社の利益)を伸ばしている、成長の可能性が高い市場を見つけることです。常にアンテナを張っておき、新しい情報を取り入れることも成長株の投資には重要です。

2.割安株から選ぶ

株式投資先の選択方法として、割安株(バリュー株)から選ぶ方法があります。

割安株とは、本来の企業価値に対して株価が低い株式のことです。割安株は、企業価値が評価されたときなどに価値が上がる可能性が期待されます。

割安株を見つけるのに欠かせないのが、財務諸表の分析です。割安株を探すのには、PERやPBRといった指標がよく用いられます。

●PER(株価収益率):収益に対する割安度

PER = 株価 ÷ 1株当たりの純利益

●PBR(株価純資産倍率):会社が解散したときにもらえる1株当たりの純資産倍率

PBR = 株価 ÷ 1株当たりの純資産

PBRは1倍を下回っていると割安と考えられますが、これだけで割安と完全には判断できないです。

業種によって、PERやPBRの傾向が異なるためで、割安株を探すには同業種とのPERやPBR比較が欠かせません。そのため業界の状況についてもあわせて知っておく必要があります。

3.株主優待から選ぶ

ほしい株式優待の中身から、投資先を選ぶ方法もあります。株主優待から選ぶメリットは、優待でもらえる商品やサービスを楽しみながら投資できることです。

ただし、権利確定日の3営業日前には株式を保有しておく必要があるため、売買のタイミングには注意が必要です。

また、株主優待を優先するからといって、企業の業績を無視して良いわけではありません。企業の業績次第では今後、株主優待が廃止になってしまう可能性もあるので、毎年利益を上げているかもよく確認しておきましょう。

4.配当金や配当利回りから選ぶ

株式投資でインカムゲインを狙うなら、配当金の額や配当利回りから投資先を選びます。重要なのは、安定して配当を出していること、利益の額を上回らない無理のない配当を行っていること、配当利回りが良いことです。

配当利回りとは、株価に対する配当金の額を表したもので、配当が良いほど安定した利益を得られると期待できます。

なお、配当金受け取りのために重要なのは、株主優待と同様に、権利落ち日の3営業日前には株式を取得しておくことです。権利の発生する日に株式を保有していないと、配当金を受け取る資格が発生しません。

5.ESG投資から考える 

最近、グローバル規模で注目されるようになったのが、ESG投資です。E(Environment:環境)、S(Social:社会)、G(Governance:ガバナンス)を考慮した投資のことで、企業の業績や財政状況に加え、社会的に価値の高い企業に投資しようとする考え方を指します。

ESG投資のメリットは、株主中心の利益でなく、社会全体の利益にもつながること。企業を応援するという、本来の株式投資のあり方を考えれば、意義のある投資方法といえます。

6.IPOから選ぶ

IPOとは、新規公開株式のことです。新規に上場する企業の株式の買い付けのことで、IPOは上場前に株主に割り当てられるものを指します。

新規上場の株式は、株式公開後に買い注文が殺到して株価が値上がりすることも多く、売却益が狙える株式です。

ただし、IPOの買い付けのためには、申し込みが必要。申込者の中から抽選が行われるため、申し込んだからといって必ずしも買い付けできるわけでもありません。

さらに、申し込みのためには、売買に必要な資金を口座に入れておく必要がある点にも注意が必要です。

取扱い数自体は多くはないですが、上場開始後上がる可能性がある点で魅力的な投資といえます。

株式投資ではどのように情報を集める?

株式投資で、投資先の株式を選ぶには、選択に必要な情報を集めることが何より大切です。情報収集の方法としては、さまざまなものがあります。

1.会社四季報

会社四季報は上場企業の基本情報や業績などが1冊にまとめられたハンドブックで年4回出版されています。1冊で上場企業のポイントを押さえることができ、複数年度を比較すれば企業の成長も読み取ることができます。

2.証券会社で情報を得る

証券会社では、株価のチャートや分析、投資に役立つニュースや情報を取得できます。証券会社の口座を開設している人であれば、基本的に誰でも情報を閲覧することができ情報を集めやすいです。

3.企業のIR情報やプレスリリース 

株主に情報を公開する義務があることから、上場企業の多くでは、企業公式ホームページ内で、IR情報や企業に関するプレスリリースを公開しています。IRとはインベスター・リレーションズの略で、投資家向けの広報活動のこと。決算短信の公表などがIRにあたります。

企業が発信している情報を集めて読み取れば、現状の業績、今後の成長の可能性、今後の方針など、投資に役立つ情報を得ることが可能です。

4.セミナーに参加する

具体的な情報を集めることも重要ですが、ベースとなる基礎的な知識を養うことも、株式投資を始めるには重要なポイントです。基礎を作るために、株式投資にかかわるセミナーに参加して情報を集める方法があります。

セミナー参加のメリットは、基礎的な部分ばかりでなく、内容によっては株式投資の選び方など身になる情報も得られること。一般的な内容ばかりだけでなく、講師の経験に基づいた濃い情報も期待できるため、紙やWebの情報だけでは不十分だった知識も補完できます。

まとめ

株式投資にはさまざまな選び方があります。投資の失敗をできるだけ避けるには、企業の財務諸表などの情報をよく確認すること、株式投資についての知識や情報収集を怠らないことです。

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