つみたてNISA/iDeCoのメリットと投資信託の仕組み




この記事の監修

佐藤 美由紀(さとう みゆき)

佐藤 美由紀(さとう みゆき) ファイナンシャルプランナー


総合保険コンサルタント 株式会社ベストライフサポート

資産形成が得意分野。
家計改善・資産形成コンサルタントとして、教育資金、マイホームの資金準備のご相談や、相続対策から企業の事業承継対策まで幅広く、道内全域で活動中。
観劇するのが趣味。

連載企画:つみたてNISA/iDeCoはなんのためにあるの?そもそもどんな制度なの?
▶前回の内容:つみたてNISA/iDeCoの元本割れとその他のリスクを説明します

投資はビジネスを拡大したい企業や団体等に資金を提供して、経済的見返り(リターン)を得ることを言います。
投資先は、主に株式、債券、不動産(リート)があります。

働いている現役世代は自分で投資先を探すのが時間的に困難なのとある程度のリターンを求めるにはそれなりの資金が必要なことから、自分で直接投資しないで投資信託に投資する方法があります。

つみたてNISAとiDeCoは国が定めた基準を満たした投資信託に投資をします。

投資信託とは投資家から資金を集めて、運用の専門家が株式や債券などに投資しており、現役世代の投資は、毎月一定額を積み立てていく積立型投資信託が一般的です。まずは投資信託についてお話しします。

積立型投資信託

積立型投資信託は、少額の資金から始めることができます。

投資信託は元本保証がないので、短期では元本割れのマイナスになることがありますが、長期・積立・分散投資をすればプラスマイナスのばらつきが少なくなり、収益が上がっていきます。

長期間積立を続けていくことが、資産形成には有利です。
慣れてくると資金を増やしていき、10年、20年たつと大きな資産に育ちます。

毎月積み立てる方法はドルコスト平均法と言われ、高値掴みすることが少なく、平均すると購入価格が下がるメリットがあると言われます。

投資信託の仕組み

誰もが購入できる公募型投資信託は、受益者(投資家)・販売会社(証券会社・金融機)・受託者(投資信託銀行)・委託者(投資信託委託会社)の4者から成り立っており、それぞれ以下の関係者で構成されます。

  • 運用するのは委託者(投資信託委託会社)で、受託者(投資信託銀行)に投資指示を出します
  • 受託者(投資信託銀行)は投資資金を管理・保管し委託者
    (投資信託委託会社) の指示で購入・売却します
  • 受益者(投資家)は投資資金を出す人で、収益の分配を受けます
  • 販売会社は受託者 (投資信託銀行) の投資商品を管理し、受益者(投資家)は販売会社から投資商品を購入します

投資した資金は、運営する委託者でなく受託者が管理するので安全性と透明性が図れます。投資信託の仕組みについてはこちらで詳しく解説しています。
投資信託って?気になるリスクや必要資金、投資先の選び方まで解説します!

投資信託会社はどのように選定すれば良いですか?

信託会社は、どのような商品を扱っているか?現在に至るまでの実績を見て、期間の長い商品を扱っているか?など選定のポイントにしてみてください。

収益の見込み

日本経済新聞の記事によると収益とリスクの目安は、以下のようになっています。

投資信託商品期待収益率リスク変動幅
株式、不動産5〜7%±40〜50%
先進国債券2〜3%±20%程度
国内・先進国債券1〜2%±4〜10%
新興国債券4〜6%±30%程度

収益率(リターン)が大きいと、リスクも大きくなっています。
ハイリターンの商品だけに投資すると、リスクが大きくなるので分散して投資するのが基本です。

税金

収益には、以下の税金がかかり、積立型投資信託は、解約時の収益に課税されます。

  • 所得税が15%
  • 住民税が5%
  • 復興特別所得税(所得税の2.1%)が0.315%

収益が出ると確定申告をして納税します(源泉徴収口座を除く)。

赤字になると最長3年間の繰越控除ができるので、利益が出ても、出ていなくても確定申告を行うことが必要です。

口座の種類

投資信託を行うには、販売会社(銀行や証券会社など)に口座を開設します。
口座には、以下の3種類があり、通常は源泉徴収のある特定口座を開設します。

  • 源泉徴収のある特定口座
  • 源泉徴収はないが、年間取引報告書のある特定口座
  • 自分で計算して納税する一般口座

つみたてNISAとiDeCoのメリット

つみたてNISAとiDeCoは、一般の投資信託に比べ以下に示すメリットがあります。

税制の優遇

つみたてNISAとiDeCoは、収益に税金がかかりません(非課税)。
一般の投資信託は、利益に20,315%の税金がかかります。

もし、100万円の利益が出ると一般の投資信託は203,150円差し引かれ約80万円しか残りませんが、つみたてNISAとiDeCoは100万円そのまま残ります。

加えてiDeCoは、掛金が全額所得控除の対象となります。
所得金額に対しては、最小でも所得税5%と住民税10%(+復興特別税)が課税されるので、国民年金第1号被保険者が最大の掛金月々68,000円積み立てた場合、大幅に納税額を小さくすることができます。

月額68,000円だと年間の掛金は81万6千円になるので、少なくとも122,400円が還付される計算になります。
高収入だともっと多く、収入によってはこの額に届かないことがあります。

手数料の安い商品に限定

つみたてNISAは、投資対象が手数料の安い投資商品に限定されています。

投資信託を短期間で変えて手数料を稼ぐ金融機関があると指摘されていますが、金融庁の監視の基で運用されるので一般に比べ有利です。

長期間積立と分散投資

一般の投資信託でも同じですが、つみたてNISAとiDeCoは、長期間の加入が前提で長期間積立と分散投資を行うことで資産形成に有利と言えます。

収入に対するiDeCo/NISAの拠出額の目安はありますか?

その方によって収入も家族構成も違えば、家計の状況が違うので、具体的な目安はお答えしかねます。自分にとっての適正な拠出額は、ファイナンシャルプランナーにご相談されてみてください。

老後資金を確保するためには最低何年の運用期間が必要でしょうか?

もちろん長いほうが良いです。具体的には何歳の時にいくら確保したいのか?です。例えば30歳の方が65歳の時に、3,000万円老後資金を長期分散積み立てで確保したいなら、運用期間は35年です。

次回はつみたてNISAとiDeCoはどう有利なのかお話しします。
つみたてNISA・iDeCoは貯金よりもどう有利なのか。デメリットはないの?

まとめ

〇投資は自分で直接しないで投資信託に投資するのが一般的
〇つみたてNISAとiDeCoは運用益が非課税のため利益から差し引かれない
〇投資信託は差し引かれる
〇投資信託と同じだが、つみたてNISAとiDeCoは長期間の加入が前提
〇長期間積立と分散投資で有利な資産形成をしよう!