つみたてNISA・iDeCoは貯金よりもどう有利なのか。デメリットはないの?

この記事の監修

佐藤 美由紀(さとう みゆき)

佐藤 美由紀(さとう みゆき) ファイナンシャルプランナー


総合保険コンサルタント 株式会社ベストライフサポート

資産形成が得意分野。
家計改善・資産形成コンサルタントとして、教育資金、マイホームの資金準備のご相談や、相続対策から企業の事業承継対策まで幅広く、道内全域で活動中。
観劇するのが趣味。

連載企画:つみたてNISA/iDeCoはなんのためにあるの?そもそもどんな制度なの?
▶前回の内容:つみたてNISA/iDeCoのメリットと投資信託の仕組み

お金を貯める言葉には、銀行・信用金庫・信用組合・労働金庫などにお金を預ける「預金」、ゆうちょ銀行・農協・漁協にお金を預けるほかに貯金箱等に貯める「貯金」、お金以外に保険・有価証券、投資を含めた全資産を増やす「投資」があります。

貯金は預金を含み、貯蓄は全資産を示し、つみたてNISAとiDeCoは、貯蓄にあたります。

貯金もつみたてNISA・iDeCoも資産を増やす目的は同じですが、方法が違うのでメリット・デメリットがあります。

貯金による資産形成

貯金による資産形成

貯金による資産形成には、以下に示すようなメリット・デメリットがあります。

  • 減らないのが最大のメリット
  • 低金利時代の今は、増やしにくいのがデメリット
  • 解約(現金化)が容易で、必要な時にいつでも使えるのがメリット

貯金は平成初期までは金利が高く、資産を減らすことなく安全に増やすことができましたが、平成も中頃になると急激に金利が下がり、安全ではありますが資産形成には全く向かなくなりました。

平成初期まで資産を増やす方法としてゆうちょ銀行の定額貯金が良く利用されました。定額貯金は、100万円を10年預けると以下のようになります。

日付平均利回り10年後税引後の総額
平成1年6月19日5.154%1,42,285円
平成4年1月20日6.386%1,510,893円
平成7年1月9日3.602%1,288,149円
平成10年3月9日0.408%1,031,615円
平成12年3月21日0.202%1,016,153円

平成初期は、今では、想像できない高金利時代です。

令和元年では0.01%まで、銀行の定期預金は0.03~0.01%まで下がり、預貯金での資産形成は、困難になっています。

貯金はデフレの時代には、物価が下がるので額面は同じでも価値は上がります。
逆に、インフレになると価値が目減りしていきます。

つみたてNISA・iDeCoによる資産形成

つみたてNISA・iDeCoによる資産形成は、預金に比べると高い収益率が最大のメリットがありますが、一方で以下示すようなデメリットがあります。

  • 元本の保証がないので、元本割れの可能性がデメリット
  • iDeCoは年金なので原則60歳まで使えない
  • つみたてNISAは解約できるが、その年の分の非課税枠がなくなる
  • つみたてNISA・iDeCoは長期積立なので途中解約は不利(不可)

つみたてNISA・iDeCoも収益率は、昔に比べると下がってきています。
日本経済新聞の記事によると収益とリスクの目安は、以下のようになっています。

投資信託商品期待収益率リスク変動幅
株式、不動産5〜7%±40〜50%
先進国債券2〜3%±20%程度
国内・先進国債券1〜2%±4〜10%
新興国債券4〜6%±30%程度

定期預金や定額貯金に比べると、100倍くらい金利が高いと言えるので資産を増やせそうです。
しかし、その時期の経済情勢などにより資産を減らす元本割れのリスクも存在します。

現役世代の若いうちは積立金もそれほど多くなく、積立期間も長くあるので、リスクは高くても高い収益率の商品を選択できます。

中高年になると教育資金や家のローンがあることが多くなるので、安全な商品と高い収益率の商品を組み合わせます。60際以上の高齢の方も、つみたてNISAで資産形成・維持ができます。

また、子供の誕生に合わせて始めるつみたてつみたてNISAは、子供の教育資金作りにも効率良く使えます。

初心者が信託先を選ぶ際に注意しなくてはいけないポイントは何ですか?

ファンド選びが一番のポイントだと思います。

投資額を見直す最適なタイミングはいつですか?

見直すタイミングは、資金に余裕があって、積み立て額を増やせる見込みが出来た時や、逆に、今までの額がキツイと感じるようになったとき、などが当てはまると思います。

貯金とつみたてNISA・iDeCo

預金と投資信託は併用した方が良いのでしょうか。

それぞれ役割が違うので、出来れば併用した方が良いと思います。

現在の経済環境では、貯金とつみたてNISA・iDeCoのどちらかに限るのは生活の安全性と資産形成の両方を満たせません。

つみたてNISAは解約(現金化)できます(資産形成の面から途中解約はできるだけ避けたい)がiDeCoは原則60歳まで解約できません。

以下のステップで資産形成を進めるのが基本と言えます。

〇預金・貯金
預金・貯金で短期間の生活費や臨時費用に備え
〇iDeCO
掛金・収益が非課税のiDeCOで高齢時代への備え
〇つみたてNISA
収益が非課税のつみたてNISAで中長期の備え
〇投資信託や直接投資
つみたてNISA・iDeCoで経験を積み一般の投資信託や直接投資
〇保険
死亡・病気など高リスクの備えは貯蓄だけでなく、保険(基本的に掛け捨て)による備えも必要。

次回はつみたてNISAとiDeCoは年金とどう違うのかお話しします。
つみたてNISA/iDeCoと年金の違いは?

まとめ

〇貯金もつみたてNISA・iDeCoも資産を増やす目的は同じだが方法が違う
〇貯金による資産形成は向かない
〇つみたてNISA・iDeCoは定期預金や定額貯金に比べて金利が100倍近く高い
〇貯金もしつつ資産運用するべき
〇貯蓄だけでなく保険による備えも必要

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