節税が可能!給与特定支出控除って何?




サラリーマンの多くの人が見落としがちであるのが「給与特定支出控除」と呼ばれるもの。
聞けば、会社から支払ってくれなかった費用を対象に対象となる制度だそう。
では一体どのようなものなのでしょうか。

給与特定支出控除とは

給与所得者に特定な支出を控除できる制度が、給与特定支出控除です。

通常税金は、収入から経費を差し引いて課税され、給与所得者の場合は、経費が明確でなく給与収入に応じて一定額が差し引かれて給与所得になります。

この差引き額ですが、例えば、給与収入が500万円の場合。
給与所得が給与収入÷4×3.2-540,000円で計算されるため、346万円となり、その差額の154万円となります。

税制上の経費は幅広いので、給与所得者の働くために必要な経費がこの額で良いか疑問を持つ方もおられるかも知れません。

そこで利用したい制度が、給与特定支出控除です。

この控除の対象となる特定支出(経費)は、税制上の経費に比べるとその範囲が狭いのですが、特定支出の要件を満たすとその額を控除でき、その額に応じて税金が安くなります(所得控除と同じです)。

特定支出の対象

特定支出は、以下に示す6種類があります。

勤務必要経費には、以下に示す3種類があります。

種別用途
通勤費通常必要であると認められる通勤のための支出
転居費転勤に伴う転居のために通常必要であると認められたられた支出
研修費職務に直接必要な技術や知識を得ることを目的として研修を受けるための支出
資格所得費職務に直接必要な資格を取得するための支出
帰宅旅費単身赴任などで、勤務地又は居所と自宅の間の旅行のために通常必要な支出
勤務必要経費その他の職務の遂行に直接必要なものとして給与等の支払者より証明がされたもの
図書費書籍、定期刊行物その他の図書で職務に関連するものを購入するための費用
衣服日制服、事務服、作業服その他の勤務場所において着用することが必要とされる衣服を購入するための費用
交際費等交際費、接待費その他の費用で、職務上関係のある者に対する接待、供応、贈答その他の支出

上記、特定支出は給与の支払者が証明したものに限られます。

令和2年以降は、勤務する場所を離れて職務を遂行するために直接必要な旅行で、給与の支払者により証明された、通常必要な支出(職務上の旅費)も特定支出になります。

控除額はどれくらい

給与所得控除の控除額の計算は、まず、上記6種類の特定支出額を集計します。

この額がその年の給与所得控除額の2分の1(半分)を超えると、全額でなく超えた額が控除額になります。

所得控除には、以下に示す控除があります。

災害や盗難、火災などの保険金などの雑損控除赤字は0円
医療費から保険金と10万円を差し引いた医療費控除最高200万円
セルフメディケーション税制による医療費控除特例 上記といずれか一方
社会保険料控除 全額
保険料控除 生命・個人年金・介護保険で各々最高4万円
地震保険料控除 最高5万円
寄附金控除寄付金額から2,000円引いた額の40%
寡婦・寡夫控除37万円か38万円:所得制限あり
勤労学生控除37万円:所得制限あり
配偶者特別控除配偶者の所得金額で変わり最高38万円
扶養控除一般の扶養親族1人38万円
誰でも対象の基礎控除38万円

夫婦と16際以上の子供2人の家庭では、最低でも所得控除額は152万円あるので、この額の半分(76万円)を超えた額が控除されます。

給与所得控除の申告

給与所得控除は、年末調整では申告できません。
以下の書類をつけて、自身で確定申告をすることになります。

  • 特定支出の明細書
  • 給与支払者の証明書
  • 特定支出の金額の証明書

給与所得控除を考える方は、年末近くで考えたのでは間に合いません。

特定支出が予想される場合(これに限られず家計管理としても)は、年初から明細書を作り領収書などの証明書の保管が必要です。

給与所得控除は、平成25年からできた新しい制度です。

該当する方は、事前から準備して確定申告することで、税金を安くしていきましょう!