新型コロナウイルスが及ぼす年金への影響を考える




新型コロナウイルスの感染拡大の影響により、世界的経済に影響を及ぼしています。仮にこのまま終息が遅れた場合、経済もそうですが年金に対してもどのような影響が出てくるのか。

さて、新型コロナウイルスが及ぼす年金への影響について考えられることを話していこうと思います。

1.厚生年金

1-1.現役世代

新型コロナウイルスの経済への影響は公務員・公共団体等の職員はほとんどないのですが、民間企業は業種に限らず業績に大きく影響し、社員の収入が減少すると予測されます。

  • 正規社員は、基本給は変わりませんが残業代、バースアップやボーナスに影響します
  • 非正規社員は、多くの方の給与自体の減少が確実視されます

収入が減少すると厚生年金保険料が減ります。良いことのようにも見えますが、将来の厚生年金受給額が減額になり、長く続くと老後生活に影響します。

しかし、国民年金と同じ老齢基礎年金は、減額になりません(保険料の半額は国庫負担です)。

減額になるのは、老齢厚生年金だけ。一般的には老齢基礎年金よりは老齢厚生年金が高額です。

1-2.年金受給世代

厚生年金は確定給付年金なので、物価スライドと現役世代の賃金スライドにより年金受給額は大きな影響はうけないと言えます。

しかし、 年金支給額の抑制か減額などの影響は考えらます。

新型コロナウイルスで物価が安くなれば、物価スライドでその分減額になる可能性が強くなります。ただし、前年度支給額は下回らないので影響は軽微でしょう。

また、新型コロナウイルスで現役世代の収入が減ると、賃金スライドで年金支給額が減額されます。

近年、賃金スライドが重視される傾向にあります。 新型コロナウイルスに限れば期間が限定されると予想され、大きな減額ではありませんが 、年金受給額が減る可能性があります。

2.国民年金

国民年金は、保険料および年金受給額が定額制なので、新型コロナウイルスの影響は基本的にないと言えます。
しかし、厚生年金の物価スライドや賃金スライドなどの影響で、微調整される可能性はあります。

3.保険料に積立金の運用

国民年金の保険料の積立は少ないのですが、厚生年金保険料の積立は2019年で約169兆円あります。これを大きく見れば、以下の方法で運用しています。

※プラスに運用できないと、将来の年金支給に影響があります。

3-1.株式投資(約89兆円)

保険料を運用している年金積立金管理運営独立行政法人は、政府の意向もあり株式投資を増やしています。

新型コロナウイルスの経済への影響で大きく株価が下がりました。その後戻しましたが大きな影響が出たと予測されます。

しかし、株式投資は短期では影響不明で長期で見る必要があります。

各国政府は金融暖和政策を積極的に進めており、その資金が株式に向かう可能性が高く株価を下支えするのではと予測されます。
株式投資は、長期間で見ればそれほど悲観的ではないのではと思います。

3-2.債券投資(約75兆円)

各国政府は金融暖和政策を積極的に進めていることから、金利が低下しています(基本的に国債金利)。

この影響で債券の利子も低下し、日本と同じように低金利時代が長く、最低でも5年ぐらい続くのではと懸念されています。

債券投資は株式投資に比べて直接影響しますので、新型コロナウイルスの影響を大きく受けます。

4.新型コロナウイルスの年金への影響「対策」

公的年金は、確定給付年金ですので基本的に保険料として支払った分は年金として戻ってきます。

新型コロナウイルスの危険期間というのは、ワクチンの開発に影響されます。世界中でワクチン開発をしているので1年後ぐらいには開発が可能になるのではないでしょうか。そのため、危険期間は約1年程度と言えるでしょう。

しかし、現役世代にとって将来の年金受給額の減少は不安があります。
ですが、収入も減ることから余裕のある人は別として急に個人年金保険等を考えるのは行き過ぎだと考えます。

まずは、生活する固定費の見直しを中心に新しい生活設計をする機会と捉えましょう。
新型コロナウイルスの年金への影響は、十分とは言えないかもしれませんが、生活の見直し、主に固定費の見直しで対応しましょう。

※本記事は掲載時点の情報であり、最新のものとは異なる場合がありますので、予めご了承ください。
※新型コロナウイルス感染症についての最新情報は、 厚生労働省、 内閣官房、 首相官邸 のWebサイトなど公的機関で発表されています。
これらの情報も併せてご確認ください。