年金積立金の制度ってどのようなもの?




年金制度の運営(事務)経費は、税金で賄われています。
このため、年金保険料は年金支払いに充てられています。
世代間の支えあえになっていますが、保険料と年金額は固定ですので差が出てきます。

  • 保険料収入より年金支払額が少ないと差額を積立
  • 保険料収入より年金支払額が多いと差額を積立から取崩

保険料収入と年金支給の収支がプラスになると、その分を積み立てて将来の年金支給に充てます。
この積立金は、年金積立金管理運用独立行政法人が運営しています。

年金収支

近年の年金収支は、以下に示すようになっています。

国民年金

国民年金の収支を下表に示します。

区分平成29年度平成30年度
歳入4兆1,740億円3兆9,330億円△2,410億円
歳出4兆1,607億円3兆8,130億円△3,477億円
133億円1,199億円1,066億円

平成30年度の年金歳出が平成29年度歳出が減るのは一見おかしなことですが、基礎年金拠出金按分率が減少し基礎年金拠出金が減ったことなどによるとのことです。

厚生年金

厚生年金の収支を下表に示します。

区分平成29年度平成30年度
歳入48兆0,114億円47兆9,827億円△287億円
歳出46兆4,233億円47兆3863億円9,630億円
1兆5,881億円5,963億円△9,917億円

厚生年金は、被保険者数の増加等により保険料収入は増加しています。
厚生年金加入者は、加入者を増やす政府の方針もあり今後も増加すると見込まれます(その分国民年金の第1号及び第3号被保険者が減少)。

年金積立金

年金積立金は、以下に示すようになっています。

区分平成29年度平成30年度
国民年金7兆3,132億円7兆4,436億円1,199億円
時価ベース9兆2,210億円9兆1,543億円△772億円
厚生年金111兆9,254億円112兆5,431億円5,963億円
時価ベース154兆9,035億円157兆3,302億円2兆4,093億円
合計119兆2,427億円119兆9,867億円7,163億円
時価ベース164兆1,245億円166兆4,845億円2兆3,323億円

年金特別会計の業務勘定剰余金の組入れなどにより、差額が一致していません。

平成30年(2018年)9月の年金加入者は、以下のようになっています。

  • 第1号被保険者数:1,505万人(国民年金)
  • 第2号被保険者数:4,358万人(厚生年金)
  • 第3号被保険者数:870人(国民年金)
  • 合計:9,733万人

厚生年金加入者が多いのですが、その比率以上に積立金は国民年金が少なくなっています。
国民年金は、厚生年金に比べて苦しい積立状況になっています。

年金積立金管理運用独立行政法人

年金の運用をしているのが、年金積立金管理運用独立行政法人です。
年金積立金管理運用独立行政法人は、厚生年金(民間部分)と国民年金の積立金の管理・運用を行っています。

元々は年金福祉事業団が運営していましたが、平成13年(2001年)に年金福祉事業団廃止され、現在は年金積立金管理運用独立行政法人が運営しています。

2014年時点では、国内債券が53.36%、外国債券が11.06%、日本株式が17.26%、外国株式が15.98%で運用されていましたが、デフレ後の経済への対応として、国内債券35%、国内株式25%、外国債券15%、外国株式25%に変更すると発表されています。

低金利時代で債券投資を減らし、リターンの多いと予測される椛式投資の割合を増やしていると言えます。

過去データを見る限りでは、長期・分散株式投資は元本割れが発生していません(リターンは債券投資に比べ大きいと言えます)。

しかし、株式投資の運営予測は不可能と言えるので、過去の運用状況が未来まで引き継がれるかは不安が残るところです。