社会保険とは?5種類の保険の違いと、保障内容を分かりやすく解説

この記事の監修

井面 祐介(いのも ゆうすけ)

井面 祐介(いのも ゆうすけ) ファイナンシャルプランナー

株式会社ライフファクトリー
・生命保険会社・代理店勤務15年

【得意分野】資産形成・ライフプラン作成・現在の保険会社のトレンド 【趣味】NBA鑑賞・映画鑑賞・ラーメン屋さん巡り

日本人の誰もが深く関係していながら、基本から理解する機会が少ない「社会保険」。今回は、社会保険とは何なのか、その種類や仕組みについてわかりやすく解説していきます。

社会保険とは

社会保険とは、すべての国民の暮らしをサポートするために用意されている、国による公的な保険制度です。

具体的には、医療保険、年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険の5種類の保険が「社会保険」にあたります。

社会保険の目的は、あらゆる方面から生活を保障すること。

適用される範囲が広いため、たとえば病気やけがで病院に通ったとき、加齢により介護が必要になったとき、失業したとき、労働による災害を受けたときなど、多様なシーンで対応する保険を使って給付を受けることができます。

なお、社会保険には「広義の社会保険」と「狭義の社会保険」があります。

両者の違いについておさえておきましょう。

広義の社会保険

広義の社会保険とは、先ほど述べた社会保険の5種類すべて(医療保険、年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険)を指します。

社会保険には、大きく分けると「国民の全員を対象とする保険」と「働く労働者のための保険」の2つがあります。

これらを区別せずにひとつにまとめると、5種類すべてが(広義の)社会保険となります。

狭義の社会保険

一般的な文脈で「社会保険」という言葉が出た場合には、どちらかというと「狭義の社会保険」を指している場合が多いでしょう。

狭義の社会保険とは、広義の社会保険の5種類から、雇用保険と労働保険をのぞいた3種類の保険(医療保険、年金保険、介護保険)を指します。

たとえば、社会保険のひとつに医療保険があります。

医療保険は、私たちの誰もが通院したときに一度は使ったことがあるであろう「健康保険」がふくまれます。

このように狭義の社会保険は、私たちにとっておなじみの保険です。

最後に「広義の社会保険」と「狭義の社会保険」を表でふりかえっておきましょう。

広義の社会保険狭義の社会保険健康保険
年金保険
介護保険
労働保険雇用保険
労災保険

社会保険の種類

社会保険には、医療保険、年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険の5種類があると述べました。

では、それぞれ一体どのような保険制度なのか、詳しくみていきましょう。

健康保険

健康保険とは、健康を損なうリスクに備えるための国の「医療保険」の一種です。

病気やけがで医療を受けた場合には、3割の自己負担金額で病院などに通うことができます。

ちなみに健康保険は、細かくわけると「国民健康保険(国保)」と「健康保険(健保)」の2種類があります。

それぞれはほとんど同じ役割を果たしますが、

国民健康保険:個人事業主やフリーランス、学生、無職の方などを問わず誰もが加入できる

健康保険:会社員や公務員、もしくは正社員の4分の3以上を勤務しているパートやアルバイトの方が加入できる

という違いがあります。

また両者は、厳密には補償内容にも若干の違いがあります。

付け加えるなら、国民健康保険と健康保険では、保険料の支払いの「負担割合」が異なっています。

国民健康保険は「全額を加入者が負担」する一方で、健康保険は「加入者と事業者(あなたが働いている会社)が折半」することになります。

厚生年金保険

厚生年金保険とは、現役世代を終えた老齢からの生活をサポートしてくれる年金保険です。

比較されることの多い「国民年金」は、全ての国民に適用される1階部分。

対する「厚生年金」は、より手厚い年金が受給できる2階部分の年金保険となっています。

国民年金とは異なり、厚生年金では「所得」に応じて保険料が変わってきます。

より所得の多い人が厚生年金保険料を多く支払い、その分、将来に多くの年金を受け取ることができる仕組みになっています。

また、国民年金の保険料は100%自己負担ですが、厚生年金の保険料はあなたと事業者(あなたの働いている会社)が50%ずつ保険料の支払いを負担します。

そのほか、障害が残った場合の障害年金、死亡時の遺族への遺族年金も厚生年金にふくまれています。

雇用保険

雇用保険制度とは、「労働者」に万が一のことがあった場合に備えるための保険です。

たとえば、失業した場合、雇用保険で生活を維持するために失業給付が行われます。

加えて、今後に再就職するために援助を行ったり、再就職すると手当を支給したりする役割を持っています。

なお雇用保険は、会社と雇用関係にあり、賃金や給料を受け取っているすべての人が加入できます。

業種、規模等を問わず適用事業となるため、万が一の際はしっかりと雇用保険を利用しましょう。

労災保険

労災保険とは、労働者が「業務」により負傷、疾病、傷害、死亡などした場合にサポートを受けられる保険です。

まれに、「小規模な会社の場合、労災保険に加入していないのではないか」と思われる方もいます。

しかし、パートやアルバイトを問わず、1名でも雇用をしている会社は、労働保険に加入する必要があります。

ちなみに労災保険は、従業員の不注意による負傷や死亡や、会社側に過失がない事故でも適用されます。

介護保険

介護保険とは、65歳以上になり介護が必要になった場合に使うことができる保険です。

必要な介護サービス(居宅系、施設系、地域系など)について、原則として1割負担で利用できます(一定以上の所得がある場合には2~3割負担)。

ただし利用には、市区町村から「介護認定」を受ける必要があります。

40~64歳の方が介護保険を利用することは一般的ではありません。

しかし、末期がんや関節リウマチ、筋委縮性側索硬化症(ALS)といった定められた16種類の病気に対しては、例外的に介護保険が適用されます。

社会保険をうまく活用しよう

まとめると、社会保険は、医療保険、年金保険、雇用保険、労災保険、介護保険の5種類です。

民間の保険に加入していなくても、公的な社会保険だけで基本的な補償を受けることができる場合があります。

社会保険をうまく活用し、日々の暮らしに役立てましょう。

会社員が社会保険に加入することで得られる最大のメリットはなんでしょうか?

お客様によって最大のメリットのとらえ方は様々ですが、①雇用保険の権利や社会的な信用が得られる(クレジットカード・住宅ローンの借り入れなど)②介護・労災・健康保険などのケガや病気のリスクや高額療養費制度も保障される③厚生年金の対象になる(老齢・遺族・障害など)などが主なメリットになると考えられます。

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