厚生年金とは?制度の仕組みと対象者、等級の決め方を解説

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会社で働いているすべての人にとって一番身近な年金、それは厚生年金です。

名前は知っているし、毎月給料から天引きされていることも知っている。けれど「詳しくは知らない」という方がほとんどですよね。

この記事では、厚生年金とはどのような制度なのかや、保険料の決まり方、厚生年金の対象者、保険料を支払う期間についてわかりやすく解説します。

厚生年金とは

年金は、老後の生活を守るためのセーフティネットとして機能している制度です。

年金には、国の制度である「公的年金」と、民間で自由に加入できる「私的年金」があり、厚生年金は「公的年金」にあたります。日本の公的年金は一階部分の「国民年金」、二階部分の「厚生年金」からなる二階建て構造です。

厚生年金がどのような年金か、全体像がなんとなく分かりましたか?「一階部分、二階部分というのがよくわからない」という方は、「建物の構造」を考えてみましょう。

一階の国民年金は、誰もが加入しなければならない年金制度です。国民全員が加入しています。二階部分の厚生年金は「条件を満たした人」が加入する年金です。この「条件を満たした人」というのは、厚生年金の場合「会社員」「公務員」がそれにあたります。

厚生年金の仕組み

厚生年金の大きな特徴、仕組みとして「あなたの会社があなたに代わって保険料を納める」ということが挙げられます。中には「引かれる額が多すぎない?どうなっているの?」と、ちょっと不審に思っている人もいるかもしれませんね。

厚生年金の保険料は、国によってあらかじめ決められています。それは、およそ給与の「18.3%」です。

厚生年金は「あなた」と「あなたの会社」で折半をして支払うことになっているので、実際にはあなたの給料とボーナスから引かれているのは「9.15%」ということになります。

給料に対する保険料の割合は一律ですが、「1円単位」で厳密に計算しているわけではありません。

給与やボーナスの合計額を「等級」というざっくりとした区分に分け、その等級によって厚生年金の保険料が変わる仕組みになっています。等級は「1等級(8万8千円)」から「32等級(65万円)」まであり、等級が同じであれば、給料から引かれる保険料も同じというわけです。

この考え方は「標準報酬月額」と呼ばれており、詳しい等級の決まり方は日本年金機構の厚生年金保険料額表のページから確認することができます。

厚生年金の対象者

厚生年金は、条件を満たした人だけが加入する「二階部分」の公的年金だと説明しました。それでは、加入条件を満たしているのはどんな人なのでしょうか?

まず大前提として、自営業の人や学生、無職、専業主婦の人は、厚生年金には加入できません。

厚生年金の対象となるのは、会社などに勤めてお金をもらっている会社員や公務員で、かつ国籍を問わず原則「70歳未満」の人です。

そして「会社員なら全員が厚生年金の対象になるの?」というと、そうではありません。

加入と未加入の境目は「フルタイムで働いている人の4分の3以上の時間と日数を働いているか?」にあります。勤務時間がフルタイムの4分の3に満たないと、原則として厚生年金に加入することはできません。

ただし例外として、次のすべての条件を満たしている人は厚生年金に加入することができるので覚えておきましょう。

  • 月額8万8000円以上(年収106万円以上)のお金をもらっている人
  • 週20時間以上働いている人
  • 1年以上、同じ会社で働く「見込み」で雇われていること
  • 従業員が501人以上の会社で働いていること
  • 学生ではないこと

厚生年金を納める期間

上で紹介した「70歳未満」や「勤務時間がフルタイムの4分の3以上」のルールを満たしている人は、厚生年金の保険料を継続的に支払い続けることになります。

多くの場合、会社に勤め始めてから、退職するまでの間ということになりますね。

ちなみに、厚生年金の制度いっぱいに加入したとすると、学生ではなくなる15歳から、上限の70歳までの、最長「55年間」加入できることになります。

まとめ

いかがでしたでしょうか?
年金制度には「公的年金」と、民間で任意で加入できる「私的年金」の2種類があります。厚生年金は、前者の「公的年金」のひとつ。保険料が給料から天引きされるのが特徴で、その保険料は「標準報酬月額」の等級によって決まります。

大まかには「会社からもらうお金の9.15%」と覚えておけばよいでしょう。

厚生年金はとても身近な年金制度なので、基本的な仕組みだけでも理解しておきたいものですね。

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