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貯金をしようとは思っていてもついお金を使ってしまい、なかなか貯まらないということはありませんか?
それはもしかすると、銀行口座を一つしか持っていないからかもしれません。
お金を貯めるには、目的に合わせて銀行口座を複数持つことが重要。この記事では銀行口座を複数持てばお金が貯まる理由、いくつの銀行口座を持ったら良いのかなどについて解説します。
銀行口座にはそれぞれメリットがあるので、いいとこ取りをしてお金を増やしましょう。
銀行口座がひとつでは、どうしてお金が貯まらないの?
銀行口座が一つだけしかない場合には、日常支出しなければならないお金と貯蓄に回す部分との線引きができません。
そのため貯蓄したいと思っていたお金をつい使ってしまい、気が付いてみたら「やっぱり今月も貯金できなかった」ということになってしまいます。
お金が余ったら貯めようという姿勢ではお金は貯まらず、貯蓄用の口座を別途持つ必要があります。
銀行口座は複数持つことをおすすめ
銀行口座を複数持つことにより、目的に応じたお金の管理が可能となります。またリスクを分散できるというメリットもあります。
入出金管理をするために複数の口座を作ろう
給与振込口座だけですべての入出金管理することは難しく、最低でも日常の支出用に使う口座と貯蓄用の口座の2つを持つ必要があります。
またできればサブの口座を作って急な出費に備えれば、貯蓄用の口座からお金を取り崩すこともなく、安定的に貯蓄はできるでしょう。
したがって銀行口座は、「メイン口座」・「サブ口座」・「貯蓄用口座」の3つを持つことをおすすめします。
複数の口座を持てば、リスクを分散できるメリットも
リスク分散の観点からも、複数の銀行口座を持つことは推奨されます。
金融機関の経営が破綻した場合にはペイオフという制度があり、1,000万円までの元本と利息は預金保険機構により保証されます。
しかしそれ以上の預金があった場合には保証されないので、複数口座を持った方が安心と言えます。
また貯蓄金額が1,000万円以下でも、銀行が破綻した場合には口座が一時利用できなくなるので、複数の口座を持った方が良いと言えるでしょう。
銀行口座は3つ作って管理しよう
次に、「メイン口座」・「サブ口座」・「貯蓄用口座」の3つの口座について説明しましょう。
メインとなる銀行口座を決める
お金の収支を管理するメイン口座は、給与振込と同一口座にした方が良いでしょう。
この口座では、生活費をはじめ小遣いや公共料金・家賃の支払い・各種ローン・クレジットなどの日常の支出管理をおこないます。
収入と支出を同じ口座にまとめることで、銀行通帳の明細を家計簿代わりにも利用でき、シビアなお金の管理が可能となります。
メイン口座は利用頻度が高いので、自宅や会社の近くなどに支店やATMがあることが望まれます。
そのためメイン口座は、三井住友銀行や三菱UFJ銀行・みずほ銀行などの都市銀行、および地方都市にあっては地方銀行や信用金庫も候補になるでしょう。
貯蓄用の口座を作る
お金を貯めようと思ったら、貯蓄用の口座を作らなければなりません。
給料がメイン口座に振り込まれたら、その内の一定額を貯蓄用口座に積み立てるようにすれば、自然にお金は貯まっていきます。
会社に財形貯蓄制度があれば、天引きされるのでこれを利用すれば良いでしょう。しかし財形貯蓄制度がない場合には、貯蓄用口座を作りに毎月一定額を移し、何が起ころうとも出金しないという覚悟で運用します。
貯蓄用の口座は貯蓄が目的なので、利子が高いものを選ぶ必要があり、ネット銀行は目的マッチした口座と言えるでしょう。
なお貯蓄用の口座の場合には出金することは念頭にないので、支店やATMが自宅や会社近くにある必要性は全くありません。
サブとして使用する口座を作る
メイン口座を補完する役割を果たすのがサブ口座で、冠婚葬祭や家電の故障・帰省など不意の出費に備えるようにします。
生活費以外のお金をすべて預金口座に回してしまったら、急にお金が必要になったときには対応できません。また、ことあるたびに貯蓄口座から貯金を取り崩していては、お金は貯まらずモティベーションも低下してしまうでしょう。
特別にお金が入ってきた時や、メイン口座に余裕ができた場合に、サブ口座に入金し突発的な支出に備えるようにします。
なお副業をしている人は、その収入をサブ口座に入金するようにすれば、本業とは別に副業の収入も管理しやすくなるでしょう。
ネット銀行を活用しよう
ネット銀行は、金利や手数料などの面で多くのメリットがあるので、ぜひ有効に利用しましょう。ネット銀行の主なメリットおよびメガバンクとの比較は次の通りです。
- 定期預金でも普通預金でも金利が高い
- 振込手数料が無料あるいは安いことが多い
- 口座の開設や入金でポイントが貯まるサービスがある銀行も
- 深夜でも早朝でも24時間利用できる
- 家に居ながらにして振込などが可能
- ATMから入金する際には、手数料無料の特典も
◎都市銀行とネット銀行の比較の一例
三菱UFJ銀行 | 楽天銀行 | イオン銀行 | ||
金利% | 普通預金 | 0.001 | 0.02 | 0.001 |
定期預金 | 0.002 | 0.11(お引越し定期) | 0.02 | |
ATM利用料 | 規定時間内 | 無料 | 200円 | 無料 |
規定時間外 | 110円 | 月最大7回まで無料 | 無料 | |
振込手数料 | 自行宛 | 無料 | 無料 | 無料 |
他行宛 | 3万以上330円 | 月3回まで無料 | ステージに応じて月5回まで無料 |
※楽天銀行は、上記のほかに口座開設や入金・自動引落などで楽天ポイントが貯まるサービスがあります。
※イオン銀行は、口座開設や公共料金の口座振替でポイントが貯まるサービスなどがあります。
他のネット銀行も同様の特典を受けられることも多いので、チェックして取引することをおすすめします。また都市銀行でもインターネットバンキングがあり、利用すると便利です。
銀行口座を複数持つときには、残高不足に気を付けよう
銀行口座が一つだけなら、残高がいくらあるか覚えていられるでしょうが、複数の口座があるとわからなくなってしまうこともあり得ます。
まだ銀行にお金が残っていると思い、ATMからお金を引き出そうとすると、残高不足で出金できない…。特に各種ローンや公共料金・税金・クレジットカードなどで、残高不足のため督促を受けるのは嫌なものです。
残高不足に陥らないためには、生活費に使う口座なのか、貯蓄目的の口座なのかきちんと目的別に口座の管理することが重要です。既に述べた通り、生活費に使う口座は、給与振り込みと同じ口座にしておいた方が間違いがありません。
どうしたら支出を減らせるの?
それではどのようにしたら、無駄な出費を抑え貯蓄を増やせるのでしょうか?
お金のやり繰りはメイン口座だけで行う
通常の生活費のやり繰りは、原則としてメイン口座だけで行わなければなりません。メイン口座にお金がなくなったら、貯蓄口座から移せばいいと安易に考えていたらお金は貯まらないでしょう。
メイン口座だけでやり繰りをするには、1ヵ月の生活費の支出予定を作ること。本来は家計簿をきちんとつければよいのですが、忙しさにかまけてなかなかできないもの。
そこで給料が振り込まれたら、1ヵ月に使う生活費を目的別に決めて袋に小分けし、その範囲で使うようにしましょう。その場合には、決して貯蓄用の口座をあてにしてはいけません。メイン口座で生活費のやり繰りをするだけで、支出は減りお金は確実に貯まっていきます。
お金を引き出したり振込する際には、無料の口座を利用する
お金を引き出したり振込する際には、手数料がかからない口座や時間帯を選んで行うようにしましょう。
振込手数料はたかが330円、ATM利用料が110円と言っても、何回も利用していると思わぬ出費になってしまいます。ネット銀行は、都市銀行などと比べると手数料が無料の場合が多いので、ぜひサブ口座あるいは貯蓄用口座として利用すると良いでしょう。
まとめ
この記事では、複数の銀行口座を持つメリットについて記述してきました。ポイントは目的別に「メイン口座」・「サブ口座」・「貯蓄用口座」を作り、貯蓄用の口座には決して手を付けないことです。
またネット銀行はさまざまな特典があるので、口座を作り活用しましょう。しかし複数口座が良いと言っても、あまり多く作ると管理が難しくなるので、3つほどの口座でお金を管理することをおすすめします。