年金がもらえなくなることはないの?仕組みを理解すると納得!

【年金編7話】年金と貯蓄の違いは?それぞれのメリット・デメリット

年金制度は、基本的に現役世代(15歳から64歳)が高齢世代(65歳以降)を支える仕組みです。

少子高齢時代が進み、高齢者を支える現役世代が大きく減ることから、保険料を支払い続けても年金をもらえなくなるのではと心配する方もいるかと思います。

少子高齢時代は日本社会全般に大きな問題ですが、特に、年金制度はその影響を強く受けます。

将来の予測、特に30年、40年と言った遠い将来の予測は不可能と思われますが、年金制度に絞って考えてみましょう。

少子高齢時代「高齢者一人を支える人数」

人口動向は、ほぼ正確に予測できます。
内閣府高齢社会白書(平成29年推計)によると、日本の人口は2010年(平成22年)に1億2,8008万人でピークを迎えました。

しかし、高齢者1人を支える現役世代の人数は60年以上前の1950年(昭和25年)から減り続けています。

対象年高齢者1人を支える人数65歳以上の比率
1950年12.1人4.9%
1960年11.2人5.7%
1970年9.8人7.1%
1980年7.4人9.1%
1990年5.8人12.1%
2000年3.9人17.4%
2010年2.8人23.0%
2017年2.2人27.7%
2025年1.9人30.0%
2035年1.7人32.8%
2045年1.4人36.5%
2055年1.4人38.0%

高齢者1人を支える現役世代の人数は、調査の始まった1950年(昭和25年)から減り続いています。
2015年(平成27年)ごろまで大きく減リ、2030年ごろからは安定しています。

年金制度の持続性

少子高齢時代は年金制度の運営を難しくしますが、それで制度が崩壊することはありません。

年金制度は全員で支える制度

高齢者1人を支える現役世代は、安定していくことはありますが、回復することはないと予測できます。

現在、国民年金及び厚生年金の基礎年金の保険料は、加入者と国(国庫負担)が2分の1ずつ折半して負担しています。

このことから、年金制度は、現役世代だけでなく高齢者も含めた国民全員で支える制度と言えます。

年金加入者の減少は緩やか

年金加入者数は、ここ数年経済動向や政府の施策により減少は止まっています。
増えることは予測できませんが、高齢者を支える人数の減少は穏やかです。

年度年金加入者数
2013年度(平成25年)6,718万人
2014年度(平成26年)6,713万人
2015年度(平成27年)6,712万人
2016年度(平成28年)6,731万人
2017年度(平成29年)6,733万人

年金制度は法律で制定された国の制度

年金制度は、国の法律で制定された制度です。

年金制度を止めるには法律の制定が必要ですが、将来的にもあり得ないと言えます。

年金制度は、国を挙げて維持・推進する制度です。

インフレにも対応

年金制度は、物価が上昇すると年金支給額が増えてインフレでも価値が下がらない制度でした。

2004年(平成16年)、現役世代の減少や平均余命の伸びに合わせて、年金支給額を調整する「マクロ経済スライド」が導入されインフレへの対応が以前に比べて弱くはなりましたが調整機能は残されています。

2019年度の年金受取額は賃金や物価の上昇よりも押されられましたが、前年度に比べて0.1%の引き上げ(モデル世帯で月額227円)になっています。

ハイパーインフレでも回復しやすい「年金制度」

年金制度だけでなく、経済活動の多く特に貯金や保険を破綻させるのに、ハイパーインフレがあります。

インフレは物価上昇率が数%ぐらいですが、ハイパーインフレは数百%から数千%を超え、急激な物価上昇を引き起こします。
ハイパーインフレは足が速いので、年金制度の改革が追い付かないからです。

日本でハイパーインフレが発生したのは太平洋戦争終了の直後で、
この時期を除き、日本でハイパーインフレは発生していません。

世界を見ると、ソビエト連邦の崩壊時にロシアで発生しました。
現在は、南米ベネズエラでハイパーインフレになり現在も解消されていません。
先進国を見ると、近年数%を超えるようなインフレは発生していなく、今後も発生しない見通しです。

技術の大きな進歩は、インフレでなくデフレ傾向に向かうことは歴史が示しています。

ハイパーインフレは多くの人々の生活を破綻させます。
先進国ではハイパーインフレは長くは続かないと予測できますが、貯金や保険はハイパーインフレが解消しても価値の回復はできません。
年金制度も苦しいのですが、ハイパーインフレが解消すれば経済が元に戻るので回復できます。

概念的には、

  1. ハイパーインフレ
  2. 現役世代の収入の増加
  3. 保険料収入の増加
  4. 年金支給額の増加

につながっていきます。しかし、貯金や保険は価値が固定で増加しません。

年金制度の持続性は、法律で守られており、もらえなくなることはないという点からも貯金や保険に比べて強いと言えます。

まとめ

  • 少子高齢化による崩壊はない
  • 加入者と国が2分の1づつ折半して負担している
  • 高齢者を支える人数の減少は穏やか
  • 年金制度は国を挙げて維持・推進する制度
  • インフレにも対応。貯金や保険に比べても持続性は強い

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