集まった年金の運用と収支は?




【年金編第4話】年金制度を管理している日本年金機構とは

年金保険料は、日本年金機構を通して国(厚生労働省)に集まります。

年金制度は世代間の「支え合い」が主な理念ですので、現役世代の払い込んだ保険料の多くは、高齢世代の年金として支給されています。

年金制度で集まるお金

平成29年度の年金加入者は、以下のようになっています。

  • 国民年金加入者は1,505万人(第1号加入者)
  • 厚生年金加入者は4,358万人(第2号加入者)
  • 第2号加入者に扶養されている第3号加入者は870万人
  • 以上の年金加入者は6,733万人

集まる保険料の多くは高齢者の年金として支給されますが、一部は積み立てられています。

保険料収入と収支

保険料収入と主に年金給付による収支状況は、以下のようになっています。

区分平成28年度平成29年度
国民年金保険料収入4兆4,309億円4兆1,740億円
国民年金給付等4兆3,816億円4兆1,607億円
収支493億円のプラス133億円のプラス
厚生年金保険料収入48兆7,555億円48兆0,114億円
厚生年金給付等45兆6,595億円46兆4,233億円
収支3兆0,960億円のプラス1兆5,079億円のプラス

積立金

保険料収入から年金給付などの支払い金額を除いたお金は積み立てられています。この積立金は、以下のようになっています。

区分 種類 平成28年度 平成29年度
国民年金 積立金 7兆3,185億円 7兆3,132億円
時価相当額 8兆9,668億円 9兆2,210億円
厚生年金 積立金 110兆3,320億円 111兆9,295億円
時価相当額 144兆4,462億円 154兆9,035億円
合計 積立金 117兆6,506億円 119兆2,427億円
時価相当額 153兆4,130億円 164兆1,245億円

年金積立金の運用

保険料収入と給付保険金の差額は、積立金として「年金積立金管理運営独立行政法人(GPIF)」が運用しています。

積立金運用の沿革

年金資金の積立金運用は、以下に示す沿革できています。

  • 1961年(昭和36年)に年金制度が始まり、年金福祉事業団が設立
  • 1986年(昭和61年)に年金資金運営事業が開始
  • 2001年(平成13年)に積立金の管理運用業務を行うGPIFが設立

積立金運用「年金積立金管理運営独立行政法人(GPIF)」

年金積立金の管理運営業務は、「年金積立金管理運営独立行政法人(GPIF)」が行なっています。
GPIFは、以下に示す方針で年金積立金の管理運営を行なっています。

  • 長期的な観点から年金財政上必要な利回りを最低限のリスクで確保し年金事業の安定性の確保を目標とする
  • 資産、地域、時間等の分散投資を基本として、長い投資期間を生かして、より安定的に、より効率的に収益を獲得し、併せて、年金給付に必要な流動性を確保する
  • 基本ポートフォリオを策定しリスク管理を行い、日経平均株価などのベンチマークに連動するパッシブ運用とベンチマークを上回る運用成果を目指すアクティブ運用を併用し、収益を生み出す投資機会の発掘に努める
  • 企業統治(コーポレートガバナンス)の向上を目的とした機関投資家の行動規範であるスチュワードシップ活動を通じて年金加入者のために中長期的な投資収益の拡大を図る

GPIFによると2001年度以降の積立金の運用収益は、以下のようになっています。

  • 収益率は2.73%(年率)
  • 累積収益額は56.7兆円

まとめ

  • 年金保険料は、日本年金機構を通して国に集まる。
  • 高齢世代の年金として支給されている
  • 保険料の一部は積み立てられている
  • 積立金として「年金積立金管理運営独立行政法人(GPIF)」が運用している。
  • 累積収益額は56.7兆円