年金の加入期間と受給額から将来的な受給額まで




【年金編5編】集まった年金の運用と収支は?

国民年金及び厚生年金の国民年金に相当する基礎年金保険料は国庫負担があり、加入者と国が半分ずつ折半で負担します。

厚生年金保険料は、加入者と雇用企業・団体(市町村等の公共機関・団体を含む)が折半で負担します。さらに払い込んだ保険料は、全額非課税です。

これに対して、民間の年金保険は、加入者が保険料全額を負担します。
税金も所得税が4万円、住民税が2.8万円の控除があるだけです。

上記の事から、年金制度は非常に有利な制度と言えます。

国庫負担

保険料は全額加入者が支払っているのではなく、税金の投入による国庫負担があります。 国庫負担は平成16年度までは、3分の1ですがその後徐々に増えていき、平成21年度からは2分に1になっています。

このことから、年金制度は、現役世代だけでなく全国民が支えているとも言えます。

日本に住所のあるすべての人が年金制度に加入しますが、保険料を支払わなくてもすべての人が納付する税金から国庫負担金が支払われています。

このため保険料を支払わないと税金として一部の保険料を負担しているのに年金を受給できませんので、非常に不利な状況になります。

国庫負担は2分の1ですので、払込んだ保険料の2倍の年金給付があると言えます。

加入期間と年金受給期間

国民年金への加入期間(保険料払込期間)は、基本的に20歳から60歳までの40年間です。60歳を過ぎて加入期間が40年に満たない場合は、条件がありますが追納することが可能です。

年金給付額は加入期間により変わる(短いと減額)ので、加入期間が40年に満たない場合は、追納することを勧めます。

このように、加入期間は40年の制限がありますが、年給付期間は一生涯です。
年金制度は、長生きするほど有利と言え、人生100年と言える高齢時代に適した制度です。

保険料と年金受給額

年金制度は基本的に世代間の支え合いですので、1年間(年度)の保険料収入と保険料給付額はバランスが取れています。

加入期間は40年の固定で、年金受給期間は原則65歳から一生涯ですので長生きすると年金受給額は増えていきます(いくら生きても支給の打ち切りはありません)。

保険料収入と収支

保険料収入と主に年金給付による収支状況を、以下に示します。

区分平成28年度平成29年度
国民年金保険料収入4兆4,309億円4兆1,740億円
年金給付等の支出4兆3,816億円4兆1,607億円
厚生年金保険料収入48兆7,555億円48兆0,114億円
年金給付等の支出45兆6,595億円46兆4,233億円

年金受給額の見通し

生存年齢と国民年金受給額を以下に示します。
単純に、

  • 令和元年の保険料(月額1万6,410円、40年間払込総額787万円)
  • 年金受給額(月額約6.5万円)

から計算しますので一つの例ですが、参考にしてください。

生存年齢年金受給総額保険料との比較(返還率)
人生100歳を全う2,730万約3.5倍
90歳で死亡1,950万円約2.5倍
80歳で死亡1,170万円約1.5倍
70歳で死亡390万円約半分

夫婦2人で40年間加入し、ともに100歳まで生きると国民年金受け取り総額は5,000万円を超えます。

民間の終身年金保険との比較

ある民間大手の終身年金保険に55歳で加入し、70歳〜100歳まで年金を受け取った場合の保険料と年金額の総額と返還率(年金受領総額を払込保険料の総額で割った値)は、以下のようになります。

  • 男性:保険料の総額972万円、年金受取総額1,584万円で返還率163%
  • 女性:保険料の総額972万円、年金受取総額1,273万円で返還率131%

保険料の払込み期間は異なりますが、民間の終身年金保険と比べると国民年金はこれからの長寿時代に非常に有利な制度と言えます。

民間の年金保険の受取額は、平均余命の短い男性が多く、長い女性は少なくなります。国民年金の保険料と受け取る年金額は、男女で差がありません。
年金制度は、特に、長生きする女性に有利な制度です。

65歳前に死亡すると年金を受け取れませんが、家族は遺族年金を受け取ることができます。保険料払い込み期間中に病気やケガで障害を負い働きにくくなると、障害年金を受け取ることができます。

まとめ

  • 年金制度は非常に有利
  • 保険料を支払わないと受給できない
  • 年給付期間は一生涯
  • 支給の打ち切りは無い
  • 払い込み期間中に障害を負っても年金を受け取れる。