この記事の監修

三保 秀人(みほ ひでと) ファイナンシャルプランナー
FP事務所ワールドパートナーズ
ファイナンシャルプランナー(日本FP協会認定) プライベートバンカー 宅地建物取引士 住宅ローンアドバイザー 相続診断士(日本証券アナリスト協会認定) (財団法人 不動産適正取引推進機構認定)(財団法人 住宅支援協会認定)(社団法人 相続診断協会認定)
新卒で不動産会社に勤務し、不動産投資・住宅ローンについて学ぶ。 その後大手総合保険代理店へ転職。2014年に独立系FP事務所を設立。2019年現在、コンサルティング実施世帯は1,500組以上にのぼる。
趣味は写真を撮ること・野球観戦。
連載企画:貯蓄と貯金の違い分かりますか?重要なのは貯蓄を増やすこと!
前回の内容: 無駄遣いを減らす・なくすために家計簿をつけよう
貯蓄に対して「今はお金の余裕がない」「もう少し先でもいいだろう」と思っていませんか?
それは間違いです。
貯蓄は早い時期に始めたほうがはるかに負担は少なく、有利です。
例えば、60歳までに目標額を貯めたい時、単純計算で毎年同額ずつ貯蓄していくとすると20歳から始めた場合は、1年あたり貯めなければいけない金額が40歳から始めた場合の半分になります。
老後までの期間が短い場合は、どのような方法で貯蓄するのが良いのでしょうか?
老後までの期間が短いからといって何も資産運用をしないのは間違っています。
人生100年時代で考えると60歳からでも40年あるのです。時間軸を見据えて、運用しないお金、運用するお金をしっかり色分けしましょう!
貯蓄は早いに越したことはない

何歳になっても、予測していない支出が発生するリスクがあります。
40代後半から貯蓄を始め、50歳代で多額の支出や収入減があったときに、定年までの残りの数年で取り返して目標額を達成するのは困難になるケースもあるかもしれません。
長期で貯蓄していれば、不測の事態があり貯蓄計画が狂ったとしても、長いスパンで軌道修正することができます。
安全に、無理なく貯蓄するためには、始めるのは早いに越したことはありません。
まだ若く、生活にそこまで余裕がない方であれば、少額からの貯蓄でも問題ありません。毎月計画的に貯蓄を行うことが大切です。貯蓄を念頭に置いたライフスタイルを早期に確立することにも意味があるのです。
貯蓄を始める年齢別に気をつけた方が良いことはありますか?
20代はまず半年分の生活費に相当する額を貯めること。
30代は結婚・住宅・子供などのライフプランを踏まえて金額を決めること。
40代は収入も上がるが支出も増えるため気が大きくならないように。
50代は老後に向けて加速させましょう!
貯蓄を習慣にする

歳を重ねるほど、習慣を変えることが難しくなる傾向があります。さらにいうと、一度上げた生活レベルを下げることは、一般的にかなりの困難を伴います。
浪費に無頓着なまま青年期、壮年期を過ごし、中高年になってから生活を切り詰めるのは精神的にかなりの負担となるので、先を見据えて無理のない金額から、できるだけ早く貯蓄を始めましょう。
老後までの時間が短い方でも貯蓄の意義は十分あります。生活を見直し、お金を残していけるように方向転換するのに遅すぎることはありません。
貯蓄の必要性に目覚めた時から積み立てなど確実に貯蓄ができる方法で始めましょう。
とはいってもただお金を貯めておけばいいとうわけではなく、目的や用途に分類する必要があります。そこで次回はお金の上手な貯め方についてお話しします。
▶ お金はいつ・何に・いくら使うか目的や用途に分類する
老後のための貯金口座は他とは分けた方が良いですか?
銀行口座は2〜3つがお勧めです。生活費用の口座、教育資金などの中期で使う口座、老後まで使わない口座と時間別に分けることが効果的です。
まとめ
- 〇貯蓄は早い時期に始めた方が負担が少なく有利
- 〇不測の事態があっても軌道修正が可能
- 〇少額の貯蓄でもOK
- 〇貯蓄を念頭に置いたライフスタイルを早期に確立させる
- 〇老後までの時間が短くても貯蓄の意義はある
イラスト:萩原まお
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